冷凍冷蔵倉庫建築のポイントとは?設備や構造に配慮した安全な倉庫とは

公開日:2023/07/15  最終更新日:2023/05/23

冷凍冷蔵倉庫

野菜や冷凍食品など低い温度で製品を保管するために必要不可欠なのが、冷凍冷蔵倉庫です。ただし、一般的な倉庫とは構造が大きく異なるため、建築する前にいくつか把握しておかなければなりません。そこで、この記事では冷凍冷蔵倉庫建築のポイントを解説します。冷凍冷蔵倉庫の建築に必要な設備も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

建てる前にしっておきたい冷凍冷蔵倉庫の種類

倉庫には大きく分けて、常温倉庫・定温(低温倉庫)・冷蔵倉庫・冷凍倉庫・除湿倉庫の5つに分類できます。その名のとおりに、冷凍冷蔵倉庫は冷蔵倉庫・冷凍倉庫に分類されているのです。

冷蔵倉庫とは?

冷蔵倉庫とは、摂氏10度以下の倉庫のことです。

冷蔵倉庫は、温度別に7つの階級に分けられており、プラス10度以下からマイナス2度未満をC3級、マイナス2度からマイナス10度未満をC2級としています。

マイナス10度以下からマイナス20度未満をC1級、マイナス20度以下からマイナス30度未満をF1級、マイナス30度からマイナス40度未満をF2級、マイナス40度以下からマイナス50度未満をF3級、マイナス50度以下をF4級と分類。

冷蔵倉庫に適した商品は、乳製品や練り物、さらに果物や野菜といった食品です。食品それぞれに適温があるため、食品に合わせた温度で保管することが重要になります。

冷凍倉庫とは?

冷凍倉庫は冷蔵倉庫の一種であり、冷蔵倉庫の中でもとくに室温温度が低く保たれている倉庫です。

前述した冷蔵倉庫の分類だと、基本的にF級になります。マイナス20度以下に設定されている冷蔵倉庫が冷凍倉庫とされており、それぞれの等級によって適した商品が異なるので注意しましょう。

ちなみに、F1級からF2級はアイスクリームやたこ焼きやピザ、枝豆や焼売といった冷凍食品の保管に適しています。F3級からF4級は冷凍マグロや冷凍サケ、冷凍マスといった魚介類の保管に適しているのです。

そのほかの倉庫の特徴とは?

常温倉庫は温度調節を必要としたい倉庫であり、外気温と変わらないといった特徴があります。四季および立地場所に大きな影響を受けやすい倉庫で、工事用の建材の保管などに使われるのが一般的です。

定温(低温)倉庫は摂氏10度以上で、一定の温度を保てる倉庫です。季節に影響を受けず、温度によって風味や味が変わる食品の保管に使われます。

除湿倉庫は温度ではなく、湿度を調節するタイプの倉庫です。腐食およびカビの発生、さらには酸化を抑える目的で使用されます。除湿倉庫は食品だけではなく、湿度の影響を受けやすい金属および電気製品の保管に使われることが一般的です。

冷凍冷蔵倉庫の建築に必要な設備

こちらでは、冷凍冷蔵倉庫に必要不可欠な設備を紹介します。

ドッグシェルター

ドッグシェルターとは、密閉型の入出庫口装置のことで、温度管理が必要な倉庫や工場などで使用される設備です。犬小屋の入り口に似ているため、そう呼ばれるようになりました。

トラック後部の扉を開けて入口に密着捺せられる設計になっており、室内側からシャッターまたはスライダーを開放し、荷物の出し入れ作業を行うものです。ドッグシェルターがあることで、外気との温度差の影響を抑えられ、温度を一定に保ちやすくなります。

温度計

冷凍冷蔵倉庫は温度を下げ、一定に保つ必要があるため、その確認のためにも温度計は必需品です。

そもそも冷凍冷蔵倉庫は機械であり、壊れて機能しなくなる恐れもあります。

しかし、温度計があれば従業員が確認し、温度が一定に保たれていないことが分かり、すぐに対処できるわけです。ちなみに、倉庫業者が必ず守らなければならない法律である「倉庫業法」にも温度計の設置義務が明記されています。

エアコン

冷凍冷蔵倉庫内の温度を一定に保つために、エアコンは欠かせません。

ただし、必要なのは日常生活で使用しているエアコンとは異なり、倉庫内で使われるのは氷点下にできるような強力なものです。保管するものによって適切な温度が異なるため、保管する物品に合わせ機械を選ぶ必要もあります。

通報機

こちらも「倉庫業法」に明記されている設備であり、倉庫内と外部との連絡のための通報機を設置する必要があります。

出入り口に問題が生じ、倉庫内に閉じ込められてしまうことも考えられるのです。そういったケースで外部に救助を求められるように、通報機が設置されています。

冷凍冷蔵倉庫建築を建築する際のポイント

冷凍冷蔵倉庫建築を建築する際に、把握しておきたいポイントをいくつか紹介します。

まずは結露と霜対策を考えましょう。エアコンの冷気が出る部分に霜が発生すると、温度を下げる機能が弱まってしまいます。また倉庫内を冷やすために、余計に電気代がかかるようになるのです。

また、結露が発生すると床が滑りやすくなり、従業員の怪我にもつながります。

したがって、倉庫を建設する際は結露と霜対策に力を入れるべきです。ピッキングのしやすさも重視しましょう。

倉庫内の作業効率が低くなれば、経営にも大きな影響を与えます。一方でピッキング時間を短縮化できれば、より効率的になり利益が出やすくなるでしょう。

まとめ

ここまで、冷凍冷蔵倉庫建築のポイントを紹介しました。冷凍冷蔵倉庫で発生しがちな結露および霜に対する対策は必要不可欠です。また、ピッキングの動線の確保も作業効率を高めるために重要なテーマのひとつです。冷凍冷蔵倉庫の建築に必要な設備として、ドッグシェルター・温度計・エアコン・通報機の4つを紹介しました。法律で設置が義務付けられているものもあるので、倉庫業法も確認したうえで設置する設備を把握してください。

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